ｐｅａ－ｃｅ

　
長男は２年前の第１回公演から出演させていただいてますが、

ずっと、ストーリーテラーのアカインコ役でしたので、
主役の尚巴志に必要な剣術や棒術、空手等の
格闘シーンの稽古をしておりませんでした。

しかし、これまで主役だったＮ君は「翔べ！尚巴志」は卒業・・・

主役を誰が演じるのかは白紙状態だったと思います。

長男は役が決まる前から、その準備を始めました。
もちろん、これまで通りアカインコ役かも知れません。
でも、そうでなかった場合、
役が発表されてからでは、間に合わない。
準備を始めておくしかない・・・そう考えてたようです。

長男は、まず空手道場に通い始めました。
空手の型でキレを身に付けるためです。

もともと舞台上では姿勢が良かったのですが、
型のおかげでしょう、腰が入り、
力強さも感じられるようになりました。　（普段は猫背です・・・　笑


誕生日に木刀をプレゼントしました。
本人の希望です。
長男は暇を見つけては外で木刀を振り回してました。　（自宅の周りは空地だらけです
これも型を決めるためでした。

Ｎ君は少林寺拳法を習っていたのでその迫力が凄かった。
同じことをしては　見劣りするのは目に見えている・・・
彼は型にこだわって自主稽古を続けました。




２年前にアカインコ役をいただいた頃は
よく私に役作りでいろいろ質問してきました。
こういう風に台詞を語ると、観客側の印象はどうなるのかということの確認の繰り返し・・・
私は観客の立場になって真剣に答えました。

でもその時以来、役作りのお手伝いみたいなことはしていません。

私の想像を遥かに超えた　第１回公演を観て、
長男の成長を確信出来ましたし、
長男も自信がついたのでしょう、質問してこなくなりました。

・・・

長男は尚巴志役が決まったことを報告してきました。

これまでにない大役であり、
そして大好きな舞台で認めてもらえた結果ということで、本来なら
これまで通りのアゲアゲな感じでイケルはずでしたが、

ブログに書けないようなことがいろいろあって、
モチベーションを維持するにも努力を要する状況にぶつかりました。

「自ら必要と感じて築いた壁を自ら壊さないと前に進めない」

そんな感じです・・・

私は彼の胸中を聞くことにしました。
聞くことしか出来ませんでしたが・・・

ある日送迎の車中で
尚巴志の人柄について彼が語り始めました。
それは、これまでの尚巴志とは異なるものでした。
そして、それを　観に来てくださる方に伝えたいと・・・

・・・

本番、本人のこれまでこだわっていところが（アカインコ役として）
うまくいきませんでした。

しかし、今回強くこだわっていた部分は満足出来たようで
大役を終えた後、彼は笑顔でした。



観に来てくださった皆様、父母会を含むスタッフの皆様、そして共演者のみなさん。

ありがとうございます。

これからも　よろしくお願いします。